Accuphaseの名誉あるA級500~600番代がモデルチェンジ、E-700へとジャンプアップしました。現在ではE-800がトップモデルとして君臨していますが、それ以前のトップモデルこのグレードでした。
プリメインアンプでは最初のA級アンプ E-530が誕生したのは2002年。それから20年間、唯一のA級プリメインアンプとして力作が送り込まれてきたクラスです。今回も非常に完成度の高い一台が送り出されました。
Accuphase E-700
外観は他のモデルと同様に大型のディスプレイが採用されました。ディスプレイの拡大共にボリューム・インプットノブが左右にの端よりに移動しています。このため、E-650と比べると同サイズながらワイドな印象を受けます。もちろんボリューム・インプットノブには加飾が施されています。
Accuphase E-650
細かな変更点としてはサブソニックフィルターや抵抗値の表示が加えられています。
ディスプレイに「Ω」表示、操作パネルに「FILTER」(SUBSONIC FILTER)と印字されているのが確認できます。これは現行オプションボードのAD-60に対応したためとのことです。オプションボード周りでは、他にもスロット内部のカバーが悪目立ちしないようシルバーからブラックに変更されています。(写真に撮ろうとしたのですが、あまりにもわかりづらく、あきらめました。)
手前がE-700、奥がE-650
また、天板のデザインが少し変わっています。どうやらヨーロッパの企画に併せたとのこで「コインが入らないよう」ドット型のスリットに変更されています。以前は無かった「高温注意」のシールもこのために貼り付けられているそうです。
さて、今回のモデルチェンジ、お待ちになっていた方も多いのではないでしょうか。E-800の後、通常はトップから順に変わってくるところ、E-280、E-5000、E-4000と更新され、E-650が置き去りになっていました。
期待されていた皆様に、まずはお伝えしたいと思いますが、E-700。かなり良いです。ブログ担当としてもここのところのAccuphaseさんのプリメインアンプで一番好きな音作りです。誤解のないように申し上げると、ブログ担当、個人的に甘く伸びの良い音が好きなため、AccuphaseのA級がもともと好きですが...。
E-4000の艶感とスピード感、そして肉厚な音楽空間の表現に、柔らかく伸びやかな倍音が加えられたような。E-800・E-5000の特徴的な音作りにくらべ、圧倒的なバランス感覚のE-4000にいわゆる「A級らしさ」さが加えられたとような印象です。
それもそのはずで、実はこのE-700、E-4000のチームがそのままスライドして開発を担ったのこと。E-4000のすべてを知るチームが、E-4000をスタートとしてこのE-700を開発されたそうです。E-4000ではAB級ということもあり、ズシンとくるダイナミズム・力強さを重視していたそうですが、E-700ではその力感をスポイルせずに如何にA級らしい伸びやかさ、響きの良さを表現できるか、という点を重視されたそうです。その点から見ると、E-4000と比べてみるのも面白そうですね。
E-700、出力はE-650の30Wから35Wにアップ、ダンピングファクターも1000を達成。低インピーダンスにもより強くなりました。同じ開発者がC-3900で苦労して成し遂げた『ANCC』※+『Balanced AAVA』ボリュームも、もちろん組み込まれています。※雑音・ひずみ低減技術(Accuphase Noise and distortion Cancelling Circuit)
「A級らしい」響きの良さからクラシックが美しく聴けるのはもちろん、E-700はどんなジャンルを聴いても不足を感じない力強さも兼ね備えています。非常に完成度の高いプロダクトです。甘やかでしなやか、もし「琴線に触れる音」というものがあるとしたら、E-700は一つの答えではないかと感じました。
たとえ「聴くだけ」であったとしても、もちろんかまいません。日本に今こういう「音」があるということ、そしてその「音」がどんなものなのか。一度でいいから聴いてもらいたい。知ってもらいたい。そう思わせてくれるアンプです。
本当に、一度で結構ですので、聴いてみてください。皆様のご試聴、心よりお待ちしております。
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